＜退職金が出ない？＞労働条件通知書や就業規則の確認が大切！

労働契約とはなにか

それではこれから労働契約締結時における注意点について説明していきたいと思います。

まず、労働契約とは何かですが、これは「個々の労働者ごとに、使用者との間で、その労働者に関する労働条件を合意したもの」と定義されていますが、要するに労働条件に関する契約の事です。

契約というからには、当人と相手方がいます。当人は労働者である自分、相手方は使用者(会社等）です。

この契約というのは、お互い相手を拘束することは約束と同じですが、最終的には裁判によって強制することができる点で約束とは違います。

ですから、いざとなったら訴えてでも無理に守らせることができ、相手の責任で損害が発生すれば相手に損害賠償を請求することができます。

契約内容をよく確認することが大切

さて、この労働契約ですが、入社前は労働契約書で取り交わされますが、労働条件につきましては労働条件通知書という形で渡されますので、よく確認してください。

特に退職金については、当然出るものと思われている方が多いのですが、法律上、支払い義務を定めた規定はありませんので、労働条件通知書をよく確認してちゃんと明記されているか確認しましょう。

すでに入社されている方につきましては、就業規則や労働協約をよく確認してください。

就業規則とは、 就業時間、休憩時間、賃金といった労働条件に関する規則を定めたものです。

また、労働組合がある場合は、労働組合と使用者との間で合意した内容である労働協約のほうが優先されますので、こちらを参照します。

いずれも、労働者に周知することになっていますが、知らなかったといっても、結局、損をするのは自分ということになってしまいます。

そうならないためにも、就業規則の賃金や退職金といった大切な項目には、一通り目を通しておきたいものです。